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第5章 終わりのない猫たちのお世話と、言葉にならない感情。

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猫施設へ向かうバスの車窓から、お猿さんが電線を渡って道路を横切る姿が見えました。

なるほど、電線は彼らにとっての“横断歩道”なのですね。
交通事故に遭わないための知恵。ここでは人間だけが主役ではないのだと、改めて感じました。

施設に到着すると、すぐにケージ掃除の方法を教えてもらい、作業に取りかかりました。

ナビーラさんはとても手際がよく、トイレと新聞紙を交換し、ご飯と水の容器を洗い、新しい水とフードを次々とセットしていきます。

一方の私はというと、

「ネコちゃ〜ん、ちょっとそこどいてもらえる?」
「新聞紙が敷けないのよ〜、ありがとうね。」
「あれ?飲み水の中に…💩?!ひえ〜。」

と、猫たちに話しかけながらの奮闘です。

さっき替えたばかりの新聞紙に用を足す子もいれば、
やっと整えたと思った瞬間に、おもちゃ遊びで興奮して水をひっくり返す子もいます。

やり直しです。

終わりがありません。

これを毎日続けているナビーラさんたちの忍耐と愛情には、心から尊敬の気持ちが湧いてきました。

手を止めて、向き合う時間。

新聞紙を交換している間も、猫たちは甘えたくてスリスリしてきます。

最初は「早く終わらせなければ」と思っていましたが、ふと気づきました。

時間はあるのです。
急がなくてもいいのだと。

頬を両手で優しく挟んで撫でると、目を細めて喉を鳴らします。
「いい子だね。大好きだよ。」

そう声をかけながら撫でていると、自然と涙がこぼれました。

かわいくて、切なくて、
守られている命と、守られきれていない命が同時に存在している現実。

安心と不安、愛おしさと無力感。
言葉にしきれない感情が、胸いっぱいに広がります。

ここに来てよかったと、静かに思いました。

英語は“作業の中”で生きる。

前日にCALNサポートから教えてもらっていたフレーズがあります。

“Do you want me to ~ ?”
(〜しましょうか?)


見習いの立場でとても使いやすい表現だと教えてもらい、日本語の直訳とはニュアンスが違う解説と例文も送ってもらっていました。
実際に何度も使うことができました。

“Do you want me to clean this cage next?”
“Do you want me to change this one?”

通じました。
教科書の中の英語ではなく、目の前の現場で使う英語。
これこそが、実践型の学びだと実感。

「合ってるのかな?」って心配しなくていいので自信を持って使えました。

迷うことも、含めて経験。

帰りのバス停がなかなか見つかりません。

一昨日も来たばかりなのに、自分の方向感覚に少し嫌気がさします。
暑さも重なり、正直少し疲れていました。

でも、聞けばいいのです。
探せばいいのです。

完璧でなくていい。
それもまた、海外生活の一部です。

ここは日本ではない。

夕食は例のフードコートで、ラーメンのような麺料理をテイクアウトしました。

出てきたのは、ビニール袋入り。
容器も箸もありません。

ああ、ここは日本ではないのだと、またひとつ実感します。

常識が揺さぶられるたびに、自分の世界が少し広がっていく気がします。

大人の短期留学がくれるもの。

ペナンでのボランティア体験は、
「いいことをしている」という単純な感覚ではありません。

むしろ、自分の体力や優しさ、忍耐力、
そして英語力が試される時間です。

でも、それがとても深い経験だと感じています。

命と向き合い、英語を使い、自分自身と向き合う。

大人の短期留学は、ただ楽しいだけの体験ではありません。
だからこそ、心に残ります。

明日はガーニープラザへ行ってみようと思います。
また新しいペナンの一面に出会えることを楽しみにしています。

第6章 ペナンの大型ショッピングモール「ガーニープラザ」体験

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