CALN Online代表の矢野です!
今回はバングラデシュの貧困度?についてのお話です!
バングラディッシュは世界最貧国と呼ばれており、昨今は経済成長が急激で最貧国を脱してはいるものの、GDP世界33位一人当たりのGDPは世界140位と言う経済的に貧しい国とされています。
ところが私が直接見てきたバングラディッシュは、貧しいという言葉から大きくかけ離れていました。
何をとっても非常に豊かでした。食べ物・水・心・人・動物 ・・・。

貧しさ(proverty)を連想されるようなシーンは1つもありませんでした。
出発前にバングラディッシュではJCBカードが使えるかどうかを検索していた自分の検索履歴に鼻で笑ってしまいました。
現金は存在し、お金は使われていますが、物物交換も当然盛んですし、何に関しても決められた定額が存在せず、すべてが人との関わりで決定され、それが人々の生活に鮮やかな色をつけていると言う非常に豊かな印象でした。
直行便が存在しないため、私の唯一の休み日曜日を丸一日かけて帰国してきたのですが、バンコク経由でタイで5時間過ごし、羽田に着いたのは朝7時。
空港出る頃はすっかり朝の通勤ラッシュになってしまい、ぎゅうぎゅうの電車に乗ることになりました。
・・・人の多さはバングラディッシュはもっとすごかったはずなんですが、確実に人々のストレス度が違うのがわかりました。

全員が下を向いてスマホを見ながら一言も話をせず、電車に乗る。
初めて見るわけではない風景ですが、正直、心の貧しさを感じてしまいました。
実はこの時点で私はものすごい吐き気に襲われてました。
結局帰宅してすぐ機内食を吐いてしまいました。
4日間の村での完全オーガニックで体が完全にデトックスされてしまったみたいなのです。
この満員電車では気持ち悪さがマックスで、路線の端の空港から乗っているので幸い座れていたため吐きそうなのを我慢しながら目をつぶっていました。
スーツケースを叩かれたかのような衝撃に目を開けるとこれ見よがしに目線の先にある妊婦マークが目に入りました。
おそらくわざとやったんじゃないかなと言う気がしてしまいましたが、席を替わって欲しかったんでしょう。
本当は気持ち悪かったですが、この状況で妊婦マークを付けた女性に席を替わらないわけにはいきません。
笑顔で席を譲りました。
この状態で隣に立っているお姉さんにふと目をやると、ネイルが左右違うデザインで、すごく可愛いなと思いました。
話しかけてそれを褒めたい衝動に駆られましたが、おそらく変な人扱いされるだろうと思い、結局言葉を飲みました。
あれだけ静かな中で話しかけて失敗した場合、全員が聞き耳立てている状態で恥ずかしすぎますからね。
でももしもそういう流れで会話をすることが自然にできたなら、あの状況ももう少しみんな楽しめるのではないだろうかと言うふうに考えましたが、吐き気もするし言葉を飲みました。

その後、私のスーツケースがどうも足に当たってしまいそうな位置に立っている若いリーマン男性に「これ足が当たってしまうと思うので、ちょっとずらしてもらってもいいですか?」と声をかけました。
さすがにこれは話しかけてもおかしくないだろうと思ったので言ったのですが、スマホから目をそらすことなく、一言も声も出さず、足だけちらっと動かしてくれました。
なぜこんなことになっているでしょうか。
翌日鍼に行ったので、私の鍼の先生にこの話をすると
「本当は反応したいんだけど、言葉が出ないんじゃないか」
と、謎にかばうようなセリフが飛び出ました。
・・・だとするとですよ。
表現をすると言う訓練が日本には足りないんじゃないでしょうか。
うちの猫たちはボタンでおしゃべりをしますが、これは私が黙っていては伝わらないことがある、言葉を使って表現しなさいと、日々訓練をしているからできるスキルなわけです。
これは人間も変わらずです。表現には訓練が必要です。
そしてその訓練の後にコミニケーションや自分以外のものとの交渉が発生するわけです。
Talking cats Ava & Gaia

バングラディッシュには確実にコミュニケーションがありました。
言葉を使っての自己表現と言うものに対して、みんなが豊かなスキルを持っていました。
英語を話せる人はほとんどいませんでしたが、自分たちの言葉でしっかりとコミュニケーションを取り、相手を責めたり意地悪でジャッジしたりすることなく協力し尊重しみんなが生き生きとしていました。
意地悪って我慢から発生すると思いませんか?
『心の貧しさ=誰かや何かのせいにすること』
『心の豊かさ=自他を責めないこと』
バングラディッシュから帰って以来、この方程式を常に念頭に置くようになりました。
経済的な豊かさや便利さと引き換えに、我々は一体、何を失ってしまったんでしょうね。
満員電車で感じた意地悪な雰囲気は、みんなが何かしらの我慢を強いられているからだなと言うふうに感じました。
次回は
『バングラデシュの電気・電波・水』です!
お楽しみに!
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