インド人英語はわからない?
デリー在住人気講師サクシの日本出張で見えたこと
「インド人の英語はわからない」と言う声を聞くことは少なくありません。
実際、インド人講師というプロフィールだけを見て、少し抵抗感を持つ方もいるかもしれません。
しかしキャルンオンラインでは、世界で使われているさまざまな英語に慣れることを目的に、世界各国の地域から講師を採用しています。
英語は限られた国で使われるものではなく、多様なアクセントや背景の中で必要となる言語だからです。

サクシがチームに加わった当初、本人も
「英語講師として自分のプロフィールにあまり華がないのではないか」
と少し気にしていたようでした。
ですが、レッスンを一度受けていただくと多くの方がすぐに実感するように、サクシはとても質の高いレッスンを提供する講師です。
学習にはどうしても抵抗感が伴います。
そのため、英単語 assertive (ハッキリと、良い意味でクリアに主張する様子)な姿勢、つまり適度なプレッシャー(軽い強制力)を講師にかけられながら学習を進めていくことはとても重要です。
サクシはその弊社のポリシーをしっかり執行、方向性のぶれない、着実に身につくレッスンを提供してくれる講師へと成長しました。
チームとしても非常にありがたい存在となっています。
インド・デリーから日本の生徒へ
弊社のレッスンはすべてオンラインなので、普段サクシはインド・デリーに住みながら、日本に住む生徒たちと日々レッスンを行っています。
コロナ禍が明けてからは、上司として私には少し迷いがありました。
「ちょうど外に出てさまざまな経験を積むべき年代の人に、この仕事を続けさせることは本人の人生の為に正しいのだろうか」
もちろん、サクシが日本語を学んでいることは採用時から知っており、特に初級者の生徒とのやり取りでは、あえて日本語をレッスンに混ぜて、自分の学習機会にもするようにと勧めてきました。
生徒の理解度も上げ、教える側にも利点が増える。全員が得をする構図だからです。
CALN(キャルン)では、講師は一方的に『教える』のではなく、生徒から『教わる』こともレッスンの一部であるという考え方を大切にしています。

その意味では意義のある仕事ではあるけど・・私の中にはジレンマがありました。
日本出張という経験
サクシは理解力がとても高く、少し状況を説明するだけで期待値をすぐに理解し、
行動に移すことができる人材です。
責任感も非常に強く、任されたことをきちんと計画通り時間通りにやり遂げる。
そうした日々の功績をたたえ、今回の日本への出張を実現することになりました。
初の海外。
初のひとり旅。
初めての学んでいる言語の国へ。
日々やりとりしている人々と直接会う。
大型のお客様の本社訪問。
たくさんの『初めて』を抱え、恐怖や不安を乗り越えての挑戦でした。

もちろん、ボーナスとしてお金を渡すだけなら、会社としては手間も費用も少なくて済みます。
しかし今回は「経験を与えたい」という私の希望があり、ビザの手配や滞在中のアレンジなども含め、実際に日本を訪れる機会をボーナスとすることになりました。
また、今回の滞在中には、将来的に奨学金を得て日本へ進学する可能性も視野に入れ、早稲田大学のキャンパス見学にも行きました。
(本人はあまり印象に残らなかったのか記事には記載がありませんでしたが😅)
弊社の講師リタ(インドネシア出身)は九州大学を卒業しており、チームワークで助言をもらいながらの見学となりました。
実際にキャンパスを訪れることで、早稲田大学がどれほど積極的に留学生を受け入れ、日本の学生を海外に送り出しているのかという国際的な教育環境を、私も実感する希少な機会となりました。
ちなみに、こうした国際環境の中で学生時代から海外経験を積んできた人にとっても、弊社のコースは実践的なブラッシュアップとして役立ちます。
一方で、これまで国際的な環境に触れる機会がほとんどなかったにもかかわらず、皮肉なことに(?)仕事で突然国際業務を任されるというケースも少なくありません。
むしろ私たちは、そのような方が短期間で必要な理解とコミュニケーション力を身につけるサポートを得意としています。
この経験がレッスンをよりよいものに
結果として、この出張の経験はサクシのレッスンの質をその後、更に向上させているようです。
生徒との会話の話題も増え、心の距離もより近くなり、日本人が言いたいことのニュアンスも以前よりよく理解できるようになったのではないでしょうか。
そして、それをどのように英語で表現したらいいかを助言する力も、以前よりさらに正確になっていると思います。
結果的に、これは非常に実りある投資だったと言えると思っています。
このブログについて
今回のブログは、その体験記をまとめたものです。
弊社のコースを受講している皆さんにとって、英語の文章を気軽に読む機会にする為に本人との話し合いのもと、公開することになりました。
知っている人物が書いた文章だと思うと、きっと抵抗感も少なく読めるのではないでしょうか。

ぜひ、番号順に、ジャーナルのような感覚で少しでも読み進めてみてください。
記事はこちら ▶ サクシ先生の日本体験記
また、読んだ後、レッスンの中で、内容について質問してみるのもとても良い練習になります。
会話力向上にもきっと役立ちます!
実は裏話があります
ちなみに、この記事の原稿を私が最初に読んだとき、
「おい!ただの自己成長の日記になっているな!」
と正直思いました。笑
今回の旅は、会社や仕事への理解を深め、より良いパフォーマンスにつなげるための出張です。
滞在中も、ただの楽しい旅行になってしまいそうな場面で何度も本人にリマインドし、そのたびに軌道修正をする必要がありました。
ビザも研修目的で取得しているため、その点についてはこれらの記事も一部書き直しをお願いしたほどでした💦
ただ、これもサクシの『できる』ところ。
そうした注意というか水を刺されるように感じるかもしれないリマインダーを受けても、へそを曲げたりせず、自分で考えて軌道修正し、気持ちを整理して前に進むことができる能力を持っているのです。
楽しんでもらうこと自体はもちろん良いことですが、会社としての投資の目的から外れてしまわないように指導する。
そのバランスを取ることは、私自身にとっても大きなチャレンジでした。
この旅を通して感じたこと
またこの旅を通して、特に鍼治療に連れて行った時に細かく聞いた本人の体調のこと、人との関わり方、どんな環境が自分に合っているのか、将来への展望、そしてインドの文化の中でこの年代の女性がどのような立場やジレンマを抱えているのかなど、さまざまな話を直接聞くことがでたことで、私自身も「この子にうち仕事を日本から提供させること」に対する迷いがなくなりました。
このブログが、そんな経験の一端を感じてもらえる読み物になれば嬉しく思います。
なお、今回の来日については、弊社の講師ホセイン(バングラディッシュ出身マレーシア在住)も本来参加する予定でしたが、残念ながらビザが下りず、来日を実現することはできませんでした。
ただ、こちらのこの経験については別の形で新しいプロジェクトへとつながっています。
現在、日本政府が進めている外国人材受け入れ政策に伴い、日本ではバングラデシュからの人材受け入れも拡大しています。弊社でもその流れに合わせ、バングラデシュの日本語学校と協力し、日本で働くことを目指す人材への日本語教育プロジェクトを進めています。日本語能力があることでビザ取得が大きく有利になるため、言語教育がそのままキャリア機会につながる仕組みです。
この新しいプロジェクトに大きな情熱を持っています。
日本では人材が求められており、一方でバングラデシュには豊富な若い労働力があります。
ホセインもこのプロジェクトの中で重要な役割を担う予定であり、今回の一見マイナスに見える経験は必ず今後の活動に活かされていくはずです。
(このプロローグは英語版もあります。サクシの本文とともにリーディングしてみて下さい。
内容がこの日本語版と同じなので読みやすいと思います!)
プロローグ英語版 ▶ Prologue in English Click here
記事はこちら ▶サクシ先生の日本体験記
矢野(CALN Online 代表)
オンライン英語教育・国際人材育成を中心に活動。
世界各国の講師とチームを組み、日本の学生・社会人向けに英語トレーニングを提供している。
英語教育の中で「文化理解」と「実体験」が学習を加速させると考え、
海外講師との国際チームによる教育環境づくりを行っている。