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『人』が相手でないと

『人』が相手でないと

アメリカでの実験

だいぶ前ですがアメリカのテレビで子供の言語の発達に関する実験を見ました。

グループAには、1歳以下の子供に
毎日中国語のテレビ番組を見せました。

グループBには、1歳以下の子供に
週1日だけ中国人のベビーシッターをつけ中国語で話かけました。

グループAはいくつかのフレーズを覚えたものの飽きればすぐ忘れてしまいましたが
グループBは言葉に触れる機会はAより少ないにも関わらず
だんだんと会話ができるようになっていきました。

”言語”と”人”は強く結びついていることを結論付けていました。
脳みそが、人から発する音を「言葉」として別の音とは区別しているらしいのです。

この実験、とても印象的でした。

レッスンをしていてこれを思い出すシーンがよくあるのです。
大人になってもおそらく同じこと、頭のなかで起きているような気がしています。

言葉は人とのコミュニケーション

例えば、レッスンのなかでリスニングの練習のためにCDをかけますが、
その他の練習では私と会話風に練習していきます。

以前、この会話風の部分もCDをかけてやったほうが良いのではと考えた時期があり、
実際、CD相手に練習をしていただいたことがあるのですが・・・

みなさんの集中力が違いました。
上手く文字で説明できないのですが
「言葉」でなく「音」でとらえているのがよくわかりました。

とはいえ、私の声だけの英語に慣れてしまってはいけないと
(色々な人の英語に慣れ親しむことが大切です。)

CDを使用しての練習もとても大切なのですが、
最近よくみかける、ひとりで学習するプログラムやCDなどは一長一短だなと思うのです。

披露、実践する場が具体的にあってのトレーニングとして効果がないとは言えませんが
たとえオンラインであっても『人』が相手であることが
言語習得にはとても大切な要素ではないかと思います。

もともと言葉は人とのコミュニケーションのためですから
その自然の流れに逆らわないほうがよさそうです。

『簡単すぎる』とは思わずに

先日、私としてはとても興味深い話を聞きました。

とあるバイオリニストがテレビで言っていたことなのですが、
楽器の練習はプロだと1日5時間・6時間毎日するそうなのですが、
むずかしい曲の練習はほとんどしないそうです。

単純な音階の練習などを毎日長時間、繰り返しやるのだそうです。
それを聞いて私は思いました。

「英会話の練習のようだ・・」と。
ぴんときましたか?

どんな共通点があるでしょうか。

英語学習と楽器練習の意外な共通点

英会話の練習(主にスピーキングの練習。TOEIC用の勉強などは別と考えてください。)には
毎日毎日簡単なセンテンスを単純に繰り返し口から出す練習がとても効果があるからです。

頭のなかに文法の知識や語彙力がどれだけあっても、
スピーキングで口から出てくるかは別問題です。

頭⇔口の回路を作る必要があります。
レッスンではときにとても簡単な内容をしつこくしつこく口にだしてもらうことがあります。

それはみなさんの頭のなかではすっかり理解できていることも
出力の練習は別で実施する必要があるからなのです。

そのため文法の基本的な部分がカバーできるとしばらく出力トレーニングに入ります。
学んだことがしっかり口から出るようになってから次の文法へと進んでいきます。

文法を学びながら語彙力や出力の練習もしてはいますが
この頭⇔口 の回路は、ただ物事を理解するよりもずっと時間がかかるのです。

まさにバイオリンの練習です。

音階を引くことができるのは当たり前。
でも毎日毎日それを繰り返すことではじめて、むずかしい曲を弾くことができるわけです。

英語も全く同じです。

突然むずかしい曲を弾こうとするのは無理なこと。
『簡単すぎる』と思わずに、口に出してみましょう。

聞いてしっかり理解できる簡単な会話も
コツコツとディクテーション(聞いた英語を書き込む)や
シャドーウィング(英語を聞きながら真似して発音する)をしてみましょう。

聞いて理解することと、理解したことを話すのは全く別物です。
それを少しでもやるかやらないかで大きな差が出ます!

みなさんはむずかしい曲の練習ばかりしていませんか?
音階練習をしっかりやっていきましょう!

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